目的にあったSEO業者の選び方

公開日: : 最終更新日:2015/06/08 SEO

   
 
   

良いSEO会社の選定方法
社内で実施せず外部に委託しようとなった際、どのように業者選定をすると良いのでしょうか。
SEO会社で働く人であれば、問い合わせをした会社やその担当者のSEOスキルを測ることが出来ますがそうでない場合にはよい指標はないのでしょうか。

目的によって利用するサービスが異なる

これからSEOを依頼しようとなった場合、まずはじめにすべきは『何を頼むのか』『どのように頼むのか』です。

SEOサービスは大きく分けて5つに分類されます。

  • 成果報酬型
  • 固定費型
  • コンサル型
  • 作業代行型
  • ツール型

それぞれの特徴を理解し、自社ではどのサービスを利用するのが最適か考えましょう。

成果報酬型の特徴

上位表示させたいキーワードでの検索順位が20位以内や10位以内に入った場合にのみ課金となるサービスです。
ランクインした日額料金の場合や月間10日以上のランクインで月額費用が発生する場合など、細かな取り決めは会社により異なります。

業者選定に自信がなければ、成果報酬型を採用するのは一つです。
ただ、自社で希望する対策手法をSEO業者が行うとは限りません。
多くの成果報酬型SEOでは対策手法に関し注文を付けることが出来ませんので、こだわりが強い場合には、他のサービスを考えるとよいでしょう。

固定費型の特徴

月々いくらといった料金体系でSEOを行います
計画や施策案を事前に打ち合わせたり、順位だけでなくアクセス数やコンバージョン数の測定も含めるなど希望に合わせてサービス内容をカスタム出来る場合が多いです。
成果報酬型とは異なり、計画に対して希望を伝えることも可能であったり、社内へのノウハウ蓄積を優先した施策を依頼することも可能な場合が多いです。(当然、計画内容が変われば料金も変わります。)

成果報酬型と比較して、よりゴールを共有できる点がメリットです。
順位ではなく、売上や総アクセス数の向上を二人三脚で進める場合には成果報酬型よりも固定費での運用が望ましいでしょう。
費用は順位上昇するまでの間も掛かりますし、上位表示出来なかった場合のリスクも依頼者側が取りますので成果報酬型に比べ料金は安価になります。

コンサル型の特徴

どのような目標を達成したいのかから逆算して、キーワードの選定や上位表示までの道筋、成約率の高いサイトへブラッシュアップなどを行います。
多くの場合で実務作業は含まず、経営者やプロジェクト管理者に変わってサイトの設計や管理を行います。
社内でサイトの編集やページの追加等が出来る場合や、大規模なサイトで委託している開発会社がある場合には、コンサルを選ぶことが向いています。

作業代行型の特徴

htmlの最適化作業を依頼する場合や被リンク用のサテライトを構築する場合、コンテンツの作成を依頼する場合などがこれにあたります。
部分的なノウハウを要する工程をスポット的に外注する発想です。
社内リソースの都合、依頼するというよりはノウハウを持っていない作業を依頼する場合です。
ある程度順位も付いており、アクセスもあるサイトだけど一度内部対策を見てもらおうといったケースでは作業代行型を選ぶことも一つです。
というのも、作業単位での費用のためランニングコストが掛かりません。(イニシャルのみ)

ツール型の特徴

ある程度SEO全般の知識がある担当者がいる場合、頻繁に行う作業のシステム化は必要となるでしょう。
順位の測定であったり、SNSでの言及調査であったり、被リンクリストの更新であったりが該当します。
自社専用のツールを開発するケースとクラウドサービスなどを利用するケースとあるでしょう。手間の軽減とコストのバランスで検討する項目です。

実力がある業者の選び方

ここまでSEOサービスには種類があるとお話してきました。
どのタイプが自社には合うだろうかとお考えだと思います。
では、実際に依頼する前に実力がある業者が否かチェックする方法をご紹介しましょう。

成果報酬型の場合

まず最低限として初期費用がないことが条件です。
数日間だけ上位表示すれば初期費用が貰えるのであれば、乱暴な手法で短期間だけ上位表示させることを狙うでしょう。
上位表示しなくても初期費用を請求するのであれば、それは成果報酬型ではありません。
ですから、初期費用があるかないか確認してみましょう。
※保証金を預かる会社があるかと思いますが、保証金はクライアントの支払遅延時の担保であり初期費用とは呼びませんので、注意しましょう。

次に成果となる順位です。
10位以内ではなく、9位以内でのみ課金とすることが出来るか聞いてみましょう。8位では?5位では?3位では?実力のある業者の多くは対応してくれます。
当然難しくなる分、費用は高額となりますが見積もりを出せるかどうかは見極めポイントです。
(実務を行わない代理店の場合、特殊な条件では見積もりを出せなかったり、嫌がったりします。)

最後に成果の測定です。
私は日額での計算がベストだと思っています。
1日だけ上位表示した場合と30日上位表示した場合の料金が一緒ではおかしいでしょう。
最近では減りましたが、一切対策を行わず、もしも上位表示したらラッキー!といった業者がいます。これら業者の多くは1日でもランクインした場合には月額を請求します。
(※アルゴリズムのアップデート等で順位が乱高下することを期待して)

固定費型の場合

固定費型はある程度SEOの知識がないと利用するのが難しいのが実情です。
しかし、ビジネスの成長や費用対効果に優れた投資を行うためには、優良な固定費型サービスを見つけることは重要です。
そこで実力の高い業者も低い業者も入り混じる固定費型では、はじめに契約期間を確認することをおすすめします。
固定費型のSEOの本質から見ると、1年や2年といった中長期での契約が望ましいのは事実です。SEO業者にしてもクライアントサイトへ対し、責任を持って価値ある施策をじっくり行うためにも長期の契約を希望するのは当然でしょう。

しかし、実力がなかった場合に契約を解除することが出来ないリスクでもあります。
※SEOへの理解が乏しく、成果が現れる前にクライアント側が契約を終了してしまうデメリットでもあります。

月々いくらの契約ですから、頼む側も数ヶ月からの利用を前提にしているかと思いますが、1年や2年の契約をしばる場合には注意が必要です。

次のポイントは担当者の考え方を確認しましょう。
まずは現状のサイトの不足点を聞いてみましょう。
あなたのサイトを診断し、どこに伸びしろがあるのか考えを聞いてみましょう。
当然のことながら、月に数千円の格安サービスでは対応してもらえないかと思います。これらサービスは機械的にリンクを設置するといったサービスの為、固定費型と呼ぶよりは作業型で分類しましょう。

最後に、あなたの希望を伝え、業者の反応を確認しましょう。
外部リンクを設置してでも数ヶ月で順位アップを目指したいのか、内部の最適化とコンテンツの充実を行って、ナチュラルリンクをじっくり増やしていきたいといった具体的な希望です。

外部リンクの設置を希望した際には、リスクについての説明を得られるかは確認ポイントです。外部リンクの設置があなたのサイトに対してどの程度のリスクとなるのか、キーワードに応じて説明がなされるならば、良心的な業者である割合が高いでしょう。

ホワイトハットな施策を望んだ場合に、短期間で順位が急上昇することは稀であるなどの説明が得られれば、正直な説明が出来る業者だと言えるでしょう。

コンサル型の場合

コンサル型を選ぶ場合には、実力チェックが大変重要です。
まずはじめにチェックすべきポイントは、『実務を依頼できるか』です。

コンサル型ですから、サイトの編集実務は含まれません。
しかし、別途費用を払えば対応してもらえるかを確認しましょう。

というのも、教科書に書かれたような普遍的なアドバイスをするコンサルが多くいます。
SEOコンサルは非常に高い専門性を必要としますが、ユーザーニーズとしてマーケティングの一部として捉えるところがある為、専門家ではないがSEOのコンサルを引き受ける他ジャンルのコンサルが混ざる傾向にあります。

普遍的なアドバイスとして
『価値の高いコンテンツを用意しましょう』
『サイトの表示速度を改善しましょう』
このようなものが挙げられます。
実務まで依頼出来る場合であれば、
『価値の高いコンテンツを作成して下さい』
『サイトの表示速度を早めて下さい』
と依頼することで結果を出してくれるでしょう。

実務まで出来るということは、普遍的ではない実行ベースのアドバイスが出来るということです。これがSEOコンサルを見極める上で最重要なポイントです。

もうひとつ依頼前に確認すべきこととして、実際に話してみることです。
可能であれば30分なり1時間なりショートの相談をしてみると良いでしょう。
あなたの考える目標とプロセス、コンサルが考えるプロセスと最良の結果がどの程度一致するかは事前に確認できると良いでしょう。
(クライアント側からすると、目標があってそこへ向かう道程になりますが、SEO実務者の視点であれば、必要な施策を練った上でどこまでの結果が望めるかという見方になります。)

大きなポイントとして
『競合が何をしているのか』を意識する方と
『正解はどこにあるのか』を意識する方がいます。

『競合がやっていることを自社も取り組む』という考え方と
『アルゴリズムを紐解いた結果の正解を取り組む』という考え方です。
どちらも一長一短ありますので、考え方があったコンサルを選ぶと良いでしょう。
(私は実験した結果を重視するここでいうアルゴリズムを紐解いた結果重視タイプです。)

作業代行型の場合

大きく分けて作業代行型には

  • 内部対策
  • 被リンク
  • コンテンツ作成
  • SNS運用

この4つがあります。

内部対策を依頼する場合であれば、確認してもらえる範囲(チェックしてくもらえるリスト)を確認しましょう。
複数社でチェックしてもらえるリストを貰い、比較し検討するようにしましょう。

今日のリンク売買は、非常にリスクが高いです。
大々的に販売しているサービスほど注意すべきでしょう。どうしてもリンクを必要とするならば、ご自身でサテライトの構築から考えるべきでしょう。

コンテンツの作成やSNSアカウントの運用代行は実力差を見極めることが難しい依頼です。
実力のある業者であれば、成功事例の積み重ねの中でのコンテンツの作成やSNSアカウントの運用を効果的に行う為のステップやポイントを理解しています。
なぜ効果的な運用が出来るのかの説明を求めると良いでしょう。

ツール型の場合

ツールはプラスの効果ではなく、手間の軽減を目的に導入しましょう。
判断基準は実際の手間の軽減量です。多くのクラウドツールは試用が出来ますので費用対効果が見合うかの判断をしましょう。

いかがでしか?

SEO業者の選定を上手に行うには、ここまで紹介してきた知識を事前に身につけておくと良いでしょう。
大切な点をおさらいます。

自社の目的とサービスの種類を検討する
その上で、業者の実力を測る

最適な依頼先を見つけることの一助になれば嬉しいです。

 

関連記事

SEOを頑張るならCMS導入すべき?

SEOのご相談を頂いた際に、CMS導入を薦める訳

もしあなたのサイトは静的なhtmlで制作されており、CMS導入をすべきか悩んでいるならこの記

記事を読む

コンテンツSEOの本かきました

SEO本かきました!インハウスSEO担当者におすすめの書籍です

自らサイト原稿を書いている経営者さんや、社内のWEB担当者さん、サイト制作者さん向けのコンテ

記事を読む

モバイルフレンドリーで大きな影響は出た?

モバイルフレンドリー要素追加での検索順位変動[現在のSEOへの影響]

4/21の新要素追加から早いもので1週間が経過しました。 リリース直前での案内では数日から1週

記事を読む

SEO案件のご相談を頂くために大切なこと

多くのSEO案件をご相談・ご依頼頂けるようになった理由

私のようなSEO屋でも、ご相談・ご依頼くださるクライアント様がいらっしゃいます。 有難い事に、

記事を読む

SEOの戦略を事前にねるべき?

戦略的SEOを取り入れないリスク

2011年頃までのSEO依頼の大半は、「このサイトの順位を1ページ目にして」といったものでし

記事を読む

優秀なSEOコンサルはこうあるべきだ

SEOコンサルなら強く発信し、意見は断定的であれ!

普段書かないようなポストを。 SEOとは、正解が見えないものです。ブラックボックスのアルゴ

記事を読む

順位変動はアップデートによるもの?

大きな順位変動2014-12-06 アップデートがあったのか?

ここ数日、順位に大きな変動が見うけられます。(2014/12/4~12/6付近で大きな変動が

記事を読む

タダで使える優良SEOツールはこれ!

無料のSEOツール!プロが使う七つ道具!(順位チェック・被リンクチェック・検索ボリュームの取得・サイト表示速度・他)

インハウスでSEOを進めるなら、活用したいツールを一挙にご紹介。 日頃の作業を効率よく進めるた

記事を読む

SEOエンジニアの業務とは?

SEOエンジニア・SEOスペシャリストとは?仕事内容は?

つい先日もSEOエンジニアという職種について質問を受けました。 やはり、WEBデザイナーや

記事を読む

タイピングミスを放置すると順位が落ちる?

コンテンツ内に入力ミス(誤字脱字)があるとSEO視点で減点になるの?

ブログやサイトへコンテンツの追加を行う。作業内でタイピングミスが発生し、そのまま放置されてい

記事を読む

 
 
no image
2022年サーチエンジンマーケティングと周辺の話

明けましておめでとうございます。2022年です。前回から2年経過です

2020年トレンド
2020年のSEOトレンド

明けましておめでとうございます。(いまさら!)毎年書いていた年始め

2019年のSEO
2019年のSEO。私が頑張りたい4要素。

昨年(2018年)は書くのを忘れました。今年は書いておこうと

Googleの個人名「ナレッジパネルの認証を受ける」の申請方法・編集

Googleで個人名検索をした際に表示される「ナレッジパネル

検索意図ドリル
コンテンツマーケティング関連本「検索意図ドリル」書きました。

ドリルを書きました。 「は?ドリル?あの漢字とかの?」 こ

→もっと見る

PAGE TOP ↑