内部リンクを最適化しよう(実務者用ハイレベル)
今回は前回の2014/09/26のパンダアップデートについて(Googleアップデート)の最後に告知した通り、内部対策に関する内容でお送りします。
内部対策としていくつか大きな対策ポイントがありますが、コンテンツと並んでウエイトの高い【内部リンク】についてを掘り下げていこうと思います。
弊社のラインナップにもSEO内部を最適化するサービスがありますが、当ポストでは、内部対策のうち内部リンクに絞って、
- マークアップ
- 密度
- 数
- 位置
- アンカーテキスト
- パス
あたりについてのこうすべきを記述しています。
リンク切れの扱いやスパムリスクのある内部リンク構築等について触れておりません。要望があればいずれ書きたいと思います。
内部リンクの最適化を行うことで得られる効果
ミドル以下のキーワードで上位表示が可能になる
サイト全体のドメインオーソリティー(ドメインの信頼度)が高まると、重要なページヘ内部リンクを向かせることでページオーソリティー(ページの信頼度)を高めることが可能です。
ミドルクラスの難易度キーワードであっても、サイト全体のオーソリティーが非常に高い場合、該当キーワードでの上位表示が可能となる場合があります。
当然のことながら、TOPページやサイト全体のオーソリティーが高まった状態では、2クリック先の下部ページにおいても、上位表示が容易となります。
インデックス・キャッシュがされやすく、残りやすい
クローラーが廻りやすいサイト設計にすることで、検索エンジンのスパイダー(Googlebotなど)はより多くのページを巡回しインデックスします。
これは巡回すべきリンク数やページ数を決定するアルゴリズムに内部リンク要素が含まれているためです。
当然ながら最近の更新頻度や中期間での更新頻度、サイトそのものの評価等も決定要素です。
(アルゴリズムを断定していますが、厳密には99.9%要素だろうという内容です。)
ユーザーにも優しい作りになる
2014年時点での内部リンク評価は、かなり人間の見る導線を意識した評価項目が中心だと言えます。
このことからも、Googleから評価される内部リンクは、重要なページヘの移動が容易なサイト設計になっていると言えます。
その為、Googlebotに優しい内部リンクはユーザーにも優しいと言えます。
◯◯◯はこうすべき!
当ポストのはじめに書きだした各項目について、どのように最適化することが正解か見て行きたいと思います。
マークアップ
リンクをマークアップする際に、
- target=”_blank”
- target=”_self”
- target=”上位表示させたいキーワード”
- href=”example.html#mark1″
- title=”キーワード”
これらはどうすべきか悩むとのご相談を頂いたことがあります。
答えはこうです。
新しいタブで開いて欲しいならばtarget=”_blank”を使います。
target=”_self”は通常要らないでしょう。
target=”上位表示させたいキーワード”たしかに新しいタブで開くことの代用に出来ますが、リスクしかありませんので絶対に禁止です。
href=”example.html#mark1″といったページ内リンクは縦に長いページやジャンルが混合されたページにおいては積極的に使うことを推奨します。
ただし、href=”#mark1″ href=”#mark2″ に対するアンカーテキストが”ホームページ制作” ”ホームページ作成”といった類似するもので、飛び先も隣接する場合にはどちらかを削るべきです。
リンク先URLがexample.com なのか、 example.com/index.html なのかは統一すべき点です。
内部リンクにおいても、 ./sub/ と ./sub/index.html の混在は避けましょう。
Aタグにおけるtitleタグはリンク先ページの情報をアンカーテキストを補足する内容で追加する分には構いません。
WordPressでは内部リンクを設置する際、親切にも自動でページタイトルをtitleタグに差し込んでくれますが、アンカーテキストとtitleタグの重複はお勧めできません。
理由としては、ページタイトルには流入を狙うキーワードを含めている場合が大半ですから、リンク設置位置1箇所にキーワードが固まることとなります。
これは、リンク設置ページにおいても重要度の高いキーワードであることも多く、リスクになります。
当然、titleタグにはキーワードの単語を入れ、アンカーテキストは文章とするといった利用も避けるべきです。
密度・数
内部リンクの密度は、小規模サイトと大規模サイトでは許容量が異なります。
一昔前、古くからの友人(SEOエンジニア)とリンクは50本までしかクロールしない、いやいや100本までだ!といった話を焼き鳥屋で大激論していた事がありました。
(まだ新規ページのインデックスに2週間かかることがざらだった頃です。)
あまりに白熱し過ぎたため、とても濃い酎ハイを店主から差し出されさっさと飲んで帰れと追い出されたことは懐かしい思い出話です。
2014年の現在、100本でも150本でもクロールします。
ただ、新規に立ち上げたばかりのサイトで、一度に数百のページを増やし、トップから数百本の内部リンクを送った場合では、一度に全てのリンクを辿らなかったケースもあります。
※TOPページのみインデックスされたサイトに下層ページを数百ページ一括で追加し、TOPから新設した前ページに内部リンクを設置。アクセス解析にてbotの読み込み回数を確認したところ、ページ数よりも少数であった為。
中規模以上のサイトでは、TOPページや一覧ページ、カテゴリTOPページにおいて内部リンクが多くなる傾向にあります。
TOPについては、大カテゴリTOPページヘのリンクをはる必要がありますので、全体で内部リンク数が多くなることは仕方ないでしょう。
問題はカテゴリTOPページや一覧ページでのリンク密度です。
次に該当するページは要注意です。
■アンカーテキストはリンク先ページタイトルになっている
■リンクが箇条書きのように設置されており、そのページのオリジナルコンテンツはない
■ページURLがディレクトリTOP(example.com/sub/ など)ではなかったり、動的生成ぺーじである。(example.com/page1.htmlやexample.com/?abc001 など)
つまり、密度とはオリジナルなコンテンツとリンクのバランスが重要であって、何本リンクを設置したかではないという点に注意して下さい。
無闇に内部リンクを多く送るための不要な一覧ページを量産すれば、それはコンテンツがなくリンク密度の高いページとなります。
このリンク価値は非常に低いまたはリスクとなり、トラフィックの増加に貢献しません。
位置
サイドバーやフッターからのリンク効果は低いですか?といったご質問を何度か頂いたことがあります。
外部被リンクを受ける際に、WordPress等のブログ形式デザインであるとサイドバーは固定となるため、記事投稿数に応じて被リンク数が増えるからSEO効果が高いと主張する方やスパムだ!と敬遠する方々の内容と混同されているかと思います。
まず、この事を覚えて下さい。
内部リンクはユーザーがクリックしやすい位置にあるもの、文脈上繋がりが明確なリンクほどリンク効果またはコンテンツジャンルを限定したリンク効果があります。
サイトの上部にある画像リンクやグローバルメニュー、サイドでも上部のバナーはクリックしやすい位置だと言えます。
これら内部リンクは、同サイトにおいて重要なページヘのリンクであると言えますから、リンク効果は高くなります。
次に、文章の中で登場するリンクは前後の文章を読んでいるユーザーにとって重要なリンクとなります。
引用元であったり、補助的に閲覧を推奨するサイトであったりするためです。
つまり、本文中で登場するリンクは、該当ページの該当ジャンルにおいては重要なリンクとなります。リンクをはったページが外部被リンクにおいて大きく評価された場合には、その効果は文中リンクにも大きく反映されます。
補足
実験データを持っていませんが、バナーのサイズによりリンク効果が異なる可能性は考えられます。
50px四方のバナーと100px四方のバナーであれば、どちらがクリックされやすいか、視認性が高いかは明確です。
であるならば、リンク効果に差がつくことも考えられます。
アンカーテキスト
アンカーテキストは重要な要素です。
リンク先ページのコンテンツ内容を端的に示すことが望まれますが、これは同時に上位表示させたいキーワードとなります。
しかし、同一のアンカーテキストで大量の内部リンクを供給することは得策ではありません。
内部リンクも外部リンク同様、アンカーテキストの独自性が評価につながります。
先の密度の内容と重複になりますが、オリジナルなコンテンツを含まない一覧ページなどを意図的にnoindexとし、サイドバーからのリンクにはnofollowをつけ、コントロールを行うことも1つの対策案です。
オーソリティが低いページだが、ユーザーの利便性上多種多様なソート一覧を残したく、サイドバーからのリンクアンカーテキストも固定となる場合には検討の余地ありです。
ECサイトで価格の昇順降順や入荷順ソート後の生成ページはここに該当します。
重要度の高いページに対しては、固定位置からの内部リンクをはることは自然で、アンカーテキストは固定になることが自然。
文章内から内部リンクを送る場合においては、アンカーテキストを分散することが自然であり、効果的となる。
価値の低いページヘのリンクでかつアンカーテキストが固定となるものについては、rel=”nofollow”の追加やリンク先のnoindexを検討する。
パス
絶対パス、相対パスによる内部リンク効果の差はありません。
ただし、次の点を考えどちらが最適か決める必要があります。
・HTTPSページ(SSL暗号化通信を行うページ)がある場合、HTTPとの混在でエラーが出ないよう注意が必要
・HTTPSとHTTPそれぞれで同じコンテンツを読み込まれないよう注意が必要
・リンク切れやCMSテーマ変更時のエラー予防
https://~ と http://~は異なるページとして認識されます。
つまり、相対パスで内部リンクが書かれているサイトにおいて、唯一コンタクトフォームページヘのリンクのみ絶対パスで書かれていた場合、コンタクトフォームページから他ページヘ移動した場合、httpsで始まるURLとなります。
これはコンテンツ重複ですからペナルティーの原因となり、注意が必要です。
(実際には、httpsとhttpや ./と./index.htmlのコンテンツ重複で重大なペナルティーを受けた話は見たことも聞いたこともありません。でも、ダメなものはダメ!絶対!)
というわけで、ここまで内部リンクについて見てきました。
読んで満足ではなく、今すぐ自サイトと照らし合わせて問題がないか確認してみてください。
サイト管理者であっても難易度が高いと感じられるかと思いますが、特にECサイトやページ数の多いサイトを保有する方には有益な内容となっています。
周りにそんな方がいる際は、下のtwitterやfacebookボタンから教えてあげてください。
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