SEO研修で学ぶべき技術

公開日: : 最終更新日:2015/06/08 SEO

   
 
   

SEO社内研修を選ぶなら

今回は、SEO研修を導入する際に知っておくと良い点を分かりやすく説明したいと思います。
その研修を行った結果、何を得たいのかによって含めるべき内容は変わってきます。この辺りのお話。

まずはSEOの全容をリストアップ

必要、不要考えずに、SEOの全てを学ぼうとした場合、どういったラインナップになるのか書き出してみます。

  1. 内部(マークアップ)最適化
  2. サイト規模別内部リンク構造の最適化
  3. 最適化が出来ない順位決定要素とは
  4. Googleアルゴリズムの歴史
  5. キーワードの選定
  6. 評価されるコンテンツ
  7. ナチュラルリンクの獲得法
  8. やってはいけないけど効果がある対策手法
  9. アクセス解析データを最適化にいかす方法

歴史については学んだ所でどうなんだ?と思いますが、過去に流行ったスパムとそのスパムへGoogleが下した処置あたりは知っておくと為になると思います。

では、これを全部学ぶべきなのか?

時間もお金も無限にあるのなら、是非全項目学んでみるのも良いでしょう。
SEOエンジニアになって、企業サイトの改善を行うことを仕事とするなら、全て学ぶのもひとつでしょう。

実際には全て学ぶ必要はないかと思います。
というのも、ここでお話の中心にいる方々はインハウスでSEOを行いたいと思っている経営者や社内WEB担当者であるためです。
(この記事は、SEO会社の社内研修やサイト制作会社の社内研修を想定していません。)

大切なことは、外注化した場合にコストが膨らむことを避けるためであったり、外注化するために知っておくべき知識の習得(発注スキル)であったり、自社サイトの改善ノウハウを社内に蓄積させることなどにあるかと思います。

つまり、外注コストが安価な作業や外注スキルが不要な内容や、スキルの蓄積がなされない内容については学ぶメリットが大きくありません。
ですから、研修メニューを考える際には、この点から見て不要なスキルを学ぶことにならないかのチェックが大切です。

学ぶ必要性が低いスキルとは?

まず挙げられるのは、

  • 最適化が出来ない順位決定要素とは
  • Googleアルゴリズムの歴史

この2つです。
多くのSEOセミナーやSEO研修で必ずと言っていいほど登場する項目ですが、学ぶ価値はさほどありません。

例えば、ドメインは『年齢』という概念があります。
『ドメインエイジ』とも呼びます。
ドメイン年齢が上がるほど、SEO効果が期待できると言われています。

が、
実際には1年経過したドメインと3年経過したドメインと5年経過したドメインを比べた場合、SEO効果の差は確認できないほど僅かです。
と言うより、数年後しでいくつかの実験をしましたが、SEO効果は確認できませんでした。

しかも、時の流れを早めることも、過去に戻ることも出来ませんからドメインの年齢をどうこうすることは出来ません。
つまり、最適化出来ません。

厳密には、長期運用をしているドメインは時間軸が大きくなる分、多種多様なリンクが付きます。
リンクエイジもバラバラになる分、ナチュラルリンクとしてのSEO効果が期待出来ます。
ですから、最適化出来ないドメインエイジの学習をするよりも、被リンク効果について学ぶことが重要な訳です。
折角とったドメインは年齢という概念があるから毎年取り直したりしないようにしましょうとの説明が必要なレベルであれば、学習項目に含めましょう。
(ドメインを毎年取り直すことによるサイト移管作業のコストを考えると、この方法を選択する理由が見つかりません。)

歴史についても、過去を知ることで今後を想像できるとも言えますが、より実践的なスパム手法について学ぶことが代替にもなり、価値も高いと思います。
実際の講師の立場で言えば、スパム手法について学びましょうとは言いづらいですから、歴史と称してその中で説明することが自然であることは理解できます。

学ぶべきだ!とまでは言えない内容

これは内部要素、内部リンクだと思います。

マークアップの最適化や、リンク構造の最適化は一度正しく行えば、頻繁な修正はいらない作業です。
また、リンク構造はサイトの成長に伴い正解が変わってきますので、今必要な知識と数年先に必要な知識が変わってきます。
(数年で、自社サイトの規模が大きくなる前提で書いています。)

つまり、数年に一度のペースで専門家のアドバイスを求めることが最適な場合もあると言えます。
経営者自らが学び、最新の情報にアンテナを張り続けるのであれば良いですが、スタッフに学習させる場合であれば離職時の想定を、自社サイトが1サイトや2サイトしかないのであればその為に継続に掛かる学習時間を勘案すると勿体ないと感じます。

それよりは、数年に一度のペースで専門家の意見を仰ぎ、社内のリソースは他の最適化項目に向けることがサイトの発展、会社の利益になると思います。

まとめ:学ぶべき技術

日常業務として、サイトのブラッシュアップやページの追加更新を行うと思います。
その際、

  • 『誰に』ページを見せるのかを意識すること
  • Googleが『価値あり』と判断するコンテンツを作成
  • 結果を検証し、改善にいかすこと

が大切です。
このことから、学ぶべきポイントは、

  • キーワードの選定
  • 評価されるコンテンツ
  • アクセス解析データを最適化にいかす方法

であると言えます。

『ナチュラルリンクの獲得法』や『スパム手法』についても学ぶに越したことはありませんが、正解を知っていて邪道に走らなければ、不正解を学ぶ必要性は薄いかもしれません。

重要度の高い3点を順に学ぶか、同時に学ぶかはカリキュラムによるでしょう。
このブログ内でもキーワード選定やコンテンツについて触れています。まずはお金を掛けずに独学でとお考えであれば、キーワードの作成と選定コンテンツ マーケティングとは?といった過去記事がおすすめです。共に5分程度で読める記事です、参考にして下さい。

 

関連記事

コンテンツSEOの意味は?

コンテンツSEOとは何か?言葉の意味(定義)や概要

パンダアップデート、ペンギンアップデート、ハミングバードによってブラックハットなSEOを行っ

記事を読む

キーワードの作り方と選び方

キーワードの作成と選定

今回は、コンテンツを作成する際に『どのキーワードで上位表示を目指すか』のキーワードについてで

記事を読む

SEO対策について実りある相談をするには

SEO対策の何を相談したら良いかが分からないあなたへ。

10年ほどSEOエンジニアをしていますので、それはもう数百件(1000件を超えている?)のS

記事を読む

SEO会社を比較する時のポイント

SEO対策会社を比較する際に知っておくべき3つの視点

あなたがこれから、SEOを外注しようと考えているなら次の3つのことを知っておくと良いでしょう

記事を読む

スマホ検索の順位変動はまだ?

モバイルフレンドリー要素が組み込まれる日時について

今日という日。4/21はGoogleが宣言したXデーです。(Xデーという言葉が合っているかは別と

記事を読む

タダで使える優良SEOツールはこれ!

無料のSEOツール!プロが使う七つ道具!(順位チェック・被リンクチェック・検索ボリュームの取得・サイト表示速度・他)

インハウスでSEOを進めるなら、活用したいツールを一挙にご紹介。 日頃の作業を効率よく進めるた

記事を読む

h1タグにキーワード入れるとSEO効果あるの?

h1タグのSEO効果。実験してみたらこうだったな話

タイトルタグの重要性は調査するまでもなく超重要ですが、見出しタグの効果はどうも実感できないと

記事を読む

コンテンツ設計には、検索意図と本質的な希望の把握が大切

コンテンツ設計におけるサーチインテント(検索意図)と本質的な希望の違い

最近では、ウェブサイトの構築・メディアサイトの構築時に、各キーワードの検索数や難易度、ページ単位

記事を読む

コンテンツの文字数とSEO効果

コンテンツSEOには文字数は重要?

さあ!頑張ってコンテンツを自社で作ろう! となった際、多くの方が一番初めに疑問思うのが文字

記事を読む

上位表示されない!困った!

サイトやブログが上位表示されない時、初めに確認すべき5つのこと

あなたのサイトやブログは上位表示していますか? サイト全体で狙っているキーワード、ページ単

記事を読む

 
 
no image
2022年サーチエンジンマーケティングと周辺の話

明けましておめでとうございます。2022年です。前回から2年経過です

2020年トレンド
2020年のSEOトレンド

明けましておめでとうございます。(いまさら!)毎年書いていた年始め

2019年のSEO
2019年のSEO。私が頑張りたい4要素。

昨年(2018年)は書くのを忘れました。今年は書いておこうと

Googleの個人名「ナレッジパネルの認証を受ける」の申請方法・編集

Googleで個人名検索をした際に表示される「ナレッジパネル

検索意図ドリル
コンテンツマーケティング関連本「検索意図ドリル」書きました。

ドリルを書きました。 「は?ドリル?あの漢字とかの?」 こ

→もっと見る

PAGE TOP ↑