コンテンツストラテジストとは?現役コンテンツストラテジストが答えます。
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ウェブ全般
いつからだったか、コンテンツ周りの業務を担当することが増えた頃から名刺に『コンテンツストラテジスト』と肩書をつけるようになりました。
最近でこそ減りましたが、一昔前はよく質問をされたことを記憶しています。
今回はこの、『コンテンツストラテジスト』という仕事についてご紹介します。
コンテンツストラテジストとは?
コンテンツストラテジストとは、対外的に発信する情報の戦略担当です。
広義には、テレビCMや広報などの情報発信からウェブページ一つまでの全てを対象とした戦略家を指す場合がありますが、このブログはSEMブログですのでここではウェブに限定したコンテンツ(発信する情報やその一つ一つ)についてでご説明したいと思います。
コンテンツストラテジストの仕事内容
仕事内容は、コンテンツをいつ、どこで、どのような形で、誰に対し、何を目的に配信するかの総合的な計画を立てることと、その実施・運用・更新を行うことが主業務です。
それぞれの要素を分解しながら見ていきましょう。
いつ
情報は新鮮であることと、世間が注目しているタイミングで配信されることが望ましいとされています。
競合よりも早くリリースすることもあれば、商品開発の完了を待って行う場合もあります。
情報を届けたい人達がウェブに触れない曜日や時間帯を避けてリリースすることもあるでしょう。
どこで
ウェブサイト上に掲載するのか、メールマガジンを用いるのか、社外サービスやプレスリリースとするのか、SNS上であったりと情報を入れる器は状況により変化します。
最近では、ウェブサイト上の情報を整理する目的でコンテンツストラテジストを必要とする企業も増えてきました。
情報が溢れかえるほど大切な職種となると言えます。
どのような形で
htmlページであったり、E-bookや画像、映像、PDFなど情報を見せる方法は多様化しています。
コスト面から選定する場合と、更新・メンテナンス性から判断する場合、効果を最大化させることにウエイトを置いて決定する場合など、判断基準は一つではありません。
誰に
既存顧客、見込み顧客、常連客、株主、スタッフ、業界など『誰に届ける情報か』は非常に重要な要素です。
対象者を絞るほどコンテンツはマッチしたものとなり、サービスへの印象や成約率などで優れた数値が期待できます。
反面、対象者を絞るほど市場規模を小さく捉える必要があったり、対象者別にコンテンツを用意するコストがかかったり、想定していないターゲットに対する情報配信がなされないよう制御する手間やコストがかかる場合もあり、手持ちの配信方法や予算と組み合わせて考える必要があります。
目的
多くの場合、顧客に対する目的と自社に対する目的、情報への導線を拡大する目的とを複合的に考えます。
情報への導線とは、
検索エンジン経由であれば、有料広告のコストを抑えることや検索順位で上位を得ることを意識するでしょう。
SNS経由であっても、広告やシェア率、インプレッション数を意識するでしょう。
メールマガジンであれば開封率、動画であれば再生率や再生完了率などを意識することでしょう。
これらは、顧客にとって欲しいアクションや得てもらいたいイメージといった目的と同時に追う必要がある要素です。
それぞれの組み合わせ
一方を重視すると片方の期待値が下がったり、一方を最適化することで他方の選択肢が増える場合もあります。
業務の難しさ
戦略家と言われると、指示を出すだけに見えますが、実際の業務ではコンテンツ作りの最前線で共に汗する業務です。
というのも、往々にして『コンテンツが計画の要件を満たしていない』ことが起きます。
いくら計画立てても、計画通りに実施できなくては仕方ないわけです。
情報の中でも文章は書き手のスキルによって品質差が大きく、予定する品質に届かないケースもままあります。
この為、品質のチェックや再編集といったタスク単位にまでフォローを行う必要があり、これはこの職種の大変さ・難しさだと言えるでしょう。
さいごに
いかがでしたか?この職種のイメージがわいてきたでしょうか?
外部の者としてお仕事を受ける身ではありますが、今後この職種は社内に抱えるべき職種になると考えています。
どうしても既存の情報、サービス詳細、顧客層に関する予備知識がない状態から取り組む場合、膨大な下調べが必要になります。
その点、社内担当者であれば情報の更新だけでよく、深い理解も備わった上で取り組むことが容易です。
同職の導入にあたっては、上記も参考にして下さい。
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