約30のオウンドメディアを作ってきて、よくある効果と目的の疑問にビシっと!
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オウンドメディア
オウンドメディアの企画段階で非常に多い質問に『効果』と『目的』があります。
「なんか流行ってるから作ったほうが良いのかな?」
このような感覚でメディア構築の指示をうけたディレクターにしてみると、この2点はわかりづらい。
というわけで、ここでは『効果』と『目的』についてご説明を。
(初めましての方のために:本記事はSEO屋としてオウンドメディアの立ち上げを日々お手伝いする中で得た知恵や成功のエッセンス的ななにかを少しタレこぼしているものです。)
何に期待してオウンドメディアを作るのか『効果』
オウンドメディアを作れば、売上がグーーンと上がってウハウハになるなら良いですが、そこまで劇薬な施策ではありません。
一般的なオウンドメディアで得られる効果を列挙します。
- サイト本体のターゲットキーワード順位が上がる
- トラフィックが増える
- サイト認知度が上がる
- リストの取得ができる
- その他の良い副作用
少し重なり合っている効果もありますが、列挙した各項目の詳細を見ていきます。
サイト本体のターゲットキーワード順位が上がる
サイト(example.com)が『SEO』での上位表示を狙っている場合、サイトの下層(example.com/blog)で『SEO関連』コンテンツをアップすることで、サイト全体の専門性が高まることや個々の記事が被リンクを得ることで順位上昇に寄与します。
これは、非常に狭めたキーワードの例ですが、サイト(example.com)が『ファッション』で、サイトの下層(example.com/jacket)で『ジャケット』・(example.com/denim)で『デニム』に関する記事をアップしていくことも同様の効果が期待できます。
トラフィックが増える
当然のことながら、記事をリリースする度、個々の記事へのトラフィックが集まりますから、サイト全体のトラフィックも増加します。
自然検索流入を増やす場合には、検索キーワードや検索意図が集中しないよう設計することが重要です。(自身の記事間で上位表示を争うような設計にすると、トラフィックが伸びにくい場合があるため。)
サイト認知度が上がる
テレビCMとも同様で、ブランドとの接触回数を増やすことで認知度を高め、親近感や憧れを持ってもらう効果に期待できます。
B2Bメディアであれば、信頼感の形成効果に期待できるでしょう。
トラフィックを増やすこととかなり似た内容ですが、新規ユーザーの数やリピートユーザーの数といったより掘り下げた目標設定がなされる場合も多いことから、分解しました。
リストの取得ができる
非常に明快な効果として、リスト取得を挙げました。
安価な商材のECサイトであれば、即時購入を効果とする場合もあるでしょうし、B2Bであればメールアドレスの取得までをオウンドメディアの役割とする場合もあるでしょう。
多くの企業がコンバージョンと定めるポイントに近い効果がこの項目です。
その他の良い副作用
効果として、求めるケースが少ない掘り下げた事例として、『新卒採用への応募数増加』や『社内外へ社風の発信』『新しい市場の形成』等が挙げられます。
大概は、他の効果に期待してメディアを立ち上げたが、運営過程で発生した副作用的な効果です。
会社の目指す先や考え方をメディア形式で配信し、社内の多くのスタッフを巻き込んで展開することで、社内文化が深まるなどの効果もあるでしょう。
潜在的に市場ニーズはありながらも、まったく新しいアイデア商材を販売する場合、新しい市場をつくり上げる(ニーズに気づいてもらう)役務をメディアが担うといった効果もここで挙げておきます。
なぜオウンドメディアを作るのか『目的』
ここまで効果について見てきました。次に、『目的』という視点で考えていきましょう。
企業が作る以上、何か販売したいサービスや商材があり、その売上アップが最終目標となるでしょう。
しかし、一般にはオウンドメディアは直接的な売上アップを目的としません。
というのも、あくまで『メディア』であり、読者にとって有益な情報の配信がメディアのあるべき姿です。
ですから、多くの場合で『目的』は次のような形で設定されます。
- 主要なキーワード検索で高順位をとるため
- セールスページヘアクセスの流しこみを行うため
- 見込み顧客リストを取得するため
- ブランド価値を高めるため
- PVを増やすため
多くの目的は効果に期待して設定された目的になっています。
言葉遊びをするつもりはありませんので、特徴的な目的だけピックアップし、補足をします。
セールスページヘアクセスの流しこみを行うため
メディア内でセールスページへの導線を設け、アクセスの流しこみを行います。
当然、セールスページの目的は売ることですから、その手前のメディアの目的であるとも言えますが、セールスページでのCVRやCV数にメディアが責任をもつと、メディアそのものがつまらない方向へ進むため、この2つの目的は切り離して考えられるケースが多いです。
PVを増やすため
最終ゴールがインプレッション広告での収益を拡大させることである場合、純広告が売りやすいブランディングを重視したり、『PV』を増やすことに目的が置かれます。
また、頻繁に新商品がリリースされるビジネスであれば安定した一定以上のトラフィックがあるメディアを抱えることは、新製品のPR用媒体を持っていると考えることも出来ます。
オウンドメディアは、ジャンルやユーザー属性をある程度コントロールできるメリットもあるため、マス広告と比較し、費用対効果の良いPRが出来るでしょう。
明快にしましょう
本稿で『効果』・『目的』のイメージがわいたでしょうか?
これから立ち上げをしようとお考えであれば、是非ここでご紹介した内容を参考に、
『なぜ作るのか』
『何のために作るのか』
を明快にしておきましょう。
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